小型プロジェクターを冷やして Jetson で映像出力する準備

小型プロジェクターを冷やして Jetson で映像出力する準備

Jetson Orin Nano を小さなプロジェクターと組み合わせて映像出力する際、プロジェクター筐体内の温度が気になります。付属ファンや PWM 制御を使いこなしてプロジェクター部分を冷却することで、Jetson と映像機器の安定稼働につながります。この記事はbashに詳しくない方向けに、PWMファンをジャンパー線で接続して冷却を制御する手順を丁寧にまとめています。

目次

1. 今回扱うゴール

  • Easycargo Raspberry Pi 4 25mm 5Vファンキットを Jetson Orin Nano のファンヘッダにジャンパー接続する。
  • /sys/class/hwmon/ 経由で PWM を操作できる Python スクリプト (jetson_fan_control.py) を使い、手動・自動どちらでも風量をコントロール。
  • 温度上昇に合わせてファンの回転を調整し、小型プロジェクターの筐体に風を当てて Jetson からの映像出力を安定させる。

2. 必要なハードウェア・仕様の確認

  1. Easycargo Fan Kitの仕様~/ドキュメント/easycargo_rpi_fan_spec.txt にテキスト保存済み。ファンは 3.3/5V、静音15.92dBA、30,000時間寿命の 25mmデュアルスピード。ジャンパー接続前にピン配置(5V/VCC, GND, PWM, TACH)を確認してください。
  2. Jetson Orin Nanoのfan headerは 5V/1.8V PWM/TACH(open-drain)なので、ファンのPWM線が Pull-up で 5V になっていると危険。ファン内部の 3.3V pull-up があればそのまま使えるものの、心配なら 1.8V レベルに整えるか、抵抗で 5V を抑えてください。タコ信号の pull-up は Jetson 側で持っているため、配線だけでOKです。

3. 接続手順(ジャンパー線)

  1. ファンの 5V → Jetson の VDD_5V_IN(ファンヘッダの 5V ピン)。
  2. ファンの GND → Jetson GND。必ず共通接地にしてください。
  3. ファンの PWM 線(多くは青) → Jetson の GPIO14/FAN_PWM
  4. (必要なら) タコ信号(緑) → Jetson GPIO08/FAN_TACH
  5. PWM 信号は短めの線で、他の線と離してノイズ対策。Fan PWMはオープンドレインなので、5Vが流れないよう fan か Jetson の内部 Pull-up に頼ります。

4. ソフトの準備

Jetson のリポジトリ(jetson-voice-assistant)に次のスクリプトを置きました:
jetson_fan_control.py(Jetson Orin Nano向けファン制御)。
--set-pwm:任意の PWM(0〜255)を一度だけ書き込む。
--auto:温度に応じて自動選択。既定では 40/50/60/70℃で PWM 64/128/192/255。
--step温度:PWM 形式で自分用のプロファイルを追加可能。
--status:現在の PWM、RPM、温度を表示。

実行例(難しくない)

cd ~/jetson-voice-assistant
sudo ./jetson_fan_control.py --status
sudo ./jetson_fan_control.py --auto --interval 5
sudo ./jetson_fan_control.py --auto --step 35:64 --step 50:128 --verbose

出力例には PWM 値、fan1_input から得られる rpm、そして熱センサ(thermal_zone)で測れた温度が含まれます。sudo がないと /sys/class/hwmon に書き込めないので忘れずに。

5. 監視と微調整

  1. 現在値確認(--status)で、pwm1 = 50%、fan1_input = 1800rpm 程度、温度 55℃ などを確認。
  2. --auto 中に温度が上がりすぎる場合は --step で閾値/PWM を下げるか、interval を短く。
  3. 長時間使用でノイズが出るようなら、PWM だけでなく電源ラインもコイルやコンデンサで整える。

6. 長期運用のアイデア

  • 起動時に自動制御を有効化したいなら、systemd サービスファイルや cron を使って jetson_fan_control.py --auto を実行(/etc/systemd/system/fan-control.service など)。
  • nvfancontrol 等既存のサービスとバッティングする場合はあらかじめ停止し、このスクリプトに制御を一本化すると温度管理がすっきりします。
  • ~/ドキュメント/easycargo_rpi_fan_spec.txt を再確認し、ファンの寿命(30,000時間)や消費電流を前提にしておくと安心。

7. おわりに

この構成で PWM ファンを確実に手動・自動制御できれば、Jetson Orin Nano を動かす小型プロジェクターの冷却が安定し、映像出力を長時間維持できます。乱暴なコマンドはなく、ファイルを読んで、必要なコマンドをコピペするだけで完走できます。

キーワード: Jetson Orin Nano, PWMファン制御, thermal management, nvfancontrol, fan header wiring, Jetson cooling, Raspberry Pi fan kit, fan RPM monitoring, Easycargo fan spec, 小型プロジェクター

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